夢を追う人たち

とある同じカフェで働く20代の女性、AさんとBさんがいます。ふたりはいわばフリーターですがAさんには「自分の音楽教室(ピアノ教室)」を開くという希望がありました。Aさんは、高校の音楽科に入学し音楽大学を卒業した経歴の持ち主。カフェで働く傍ら、自宅でピアノを教えたり、結婚式場で演奏をしたり、フルートやバイオリンの伴奏などピアノのお仕事もたくさんしています。すでにピアノに関しては指導経験、実技経験も申し分なく明日にでも音楽教室を開ける環境にありながら自分の希望の実現には至っていませんでした。

 

なぜ、独立しないのか?いろいろな理由があると思いますが、生徒が本当に集まるのか、自分の技術で本当に大丈夫なのか、生徒が集まらなかったときの生活費はどうするのか等尽きることがない不安や心配に押しつぶされ、いわば「楽」な環境に身を置いていました。

 

しかし、「この時間は今しかない」「自分の夢を実現させるときは今だ」と一念発起し、大きな不安と戦いながらもカフェを辞め、自分の希望を実現させる決断をしました。家族や友人にその事を告げ、まずはホームページ作りとブログを始めました。最初はほとんど見る人がいなかったブログも10人、20人、30人と日を追う毎に増えて行きました。そしてAさんの人柄もあり、「チラシ一緒に配るからね」「お店にポスター貼っても良いよ!」とAさんの音楽教室実現に向けて協力してくれる人も増えてきました。

 

Aさんは「漠然と音楽教室をやりたいという希望を持っていたが、恐怖に負けず退路を断って前に歩み始めたとき、それまで夢だと思っていた希望が本当の意味で夢になり、その夢が色を持ち始め、形になってきた」とうれしそうに語ります。

 

7月のある日、Aさんとその友人の方5人で演奏会を開くことになりました。

 

 

第1部と第2部で構成された演奏会ですが、部の変わり目でお菓子とお茶をお客様にご提供することになりました。そこで、Aさんは「知り合いにパティシエだった子がいます。その子にお菓子を作ってもらいたいのですが」と提案し、お願いをすることになりました。

 

そのパティシエだった子がAさんと同じカフェで働くBさんです。Bさんはパティシエになるための勉強を終え、洋菓子店で働いていましたが腕をケガしそのお店を辞めざるを得ませんでした。今はカフェで働いているものの、漠然と「またパティシエに戻りたい」という希望を持っていましたがAさんと同じように大きな不安に苛まれて具体的な行動を起こせずにいました。

 

Aさんはそれまで折に触れて個人的にBさんにケーキをお願いしていました。姪っ子の誕生日、大切な人の誕生日。しかしこれまで、誰かに提供するお菓子をお願いしたことはありませんでしたが、この演奏会のお菓子をBさんにお願いをしたところ快諾をしてくれました。

 

演奏会当日Bさんはただお菓子を届けるだけでなく、Aさんのピアノを聞きたいとその演奏会にお客さんとして参加することにしました。いざ演奏会が始まり、Aさんのピアノの演奏の途中で、Bさんの頬には涙が流れているのが見えました。

 

いざ、お菓子の時間になり、Aさんはお客さんにBさんの紹介を始め、その後Bさんはお客さんにこう話しかけます。

 

「私はパティシエだったが、腕のケガで現在はその職から離れている。いつかまたこの仕事に戻りたいと思っていたが、しかし、今日たくさんの人が自分の作ったケーキをおいしそうに食べてくれて、そのお菓子で笑顔があふれる光景を見てやはり自分の夢を実現させたいと思った」と。

 

Bさんが作ったのは、ニンジンのケーキ(マフィン)。子供が多い演奏会と聞いていたので、もしニンジンが嫌いな子がいたらこっそり食べてもらいニンジン嫌いを克服するきっかけになって欲しいと一生懸命ニンジンをすり下ろしたそうです。どのようにそのケーキが作られたかを聞く子供達の目はキラキラしていました。

 

 

そうです。AさんがBさんにこの演奏会でのケーキ作りを頼んだ理由は、「Bさんの夢の実現に向けてはじめの一歩の背中を押すため」でした。そして、それは同じ経験をしているAさんにしか出来ないことであり、そのAさんの気持ちがわかったからこそ、Bさんの頬には涙がこぼれたのかもしれません。

 

自分が夢の実現に向かって歩き始めたからこそ、他人の夢の実現も応援できる。そして夢があることで今日をより充実させることが出来る。AさんとBさんを見ていて私は強く感じました。

 

私にも夢があり、メドウズが多くの人を結びつける仲立ちとなることです。創業者ダーリン・ペインが人と人との結びつきに根ざした商品作りをしているように、私はその商品が人と人、人と企業、企業と企業を結びつけ、より多くの人に良質な自然の恵みをお届けすること。そして、イギリスのみならず、フランスやその他の国や地域からも良質な素材を、ひとりでも多くの日本国内のお客様にお届けする「橋渡し」になることです。旧ハイパープランツからメドウズを引き継いで10年、正直これまでこのような夢を持ったことはなく、ただメドウズの商品を輸入しお客様にお届けすることで精一杯でした。

 

しかし、私に出来る事は何だろう、自分に向いていること(すなわちメドウズらしさ)は何だろう、自分がメドウズでしたいことは何だろうと考えていくと、やはり人と人、企業を結びつけることだと思えてきました。幸いあさってからフランス、イギリスに行きダーリン・ペインとも語り合いの時間が多く取れます。また、彼は私に新しい刺激を与えてくれるでしょう!それこそAさんではないですが、自分の夢を周りに語り出した瞬間から自分の夢の実現に向けて見えない追い風が吹いてきたように感じています。そういう意味でダーリン・ペインに会えるのがとても楽しみです。

 

ところで、先ほどのピアノの発表会は7月7日の七夕に行われました。私の短冊には「苦労を乗り越えてAさん、Bさんの夢が実現しますように」と書かせて頂きました。

 

私も夢の実現に向けて一歩ずつ努力してまいります。

 

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